조선인민군 최고사령부
◆朝鮮人民軍最高司令官金正日(91年12月最高司令官就任)
北朝鮮は、1991年12月4日、金正日が朝鮮人民軍最高司令官に就任したと公布した。最高司令部は、共産圏国家において、戦時に多く設置する機構だが、平常時に常設で設置する機構ではない。北朝鮮の公開された法律には、最高司令部に対する規定がない。このため、北朝鮮の最高司令部は、「法的裏付けなく、共産圏国家の一般的な慣行に従い、任意に設置する機関」だと評価する意見もある。
90年代後半に内外通信や民族統一研究院において発行した各種資料では、最高司令部が90年代初めに臨時で創設された機関であるように説明している。しかし、80年代に発行された一部資料『防衛叢書』(国際問題研究所、1986)では、既に1975年頃に最高司令部が再創設され、常設機関化されたと説明している。
最近数年間、最高司令官名義の布告が公布されているのは、北朝鮮が事実上非常態勢下に統治されていることを意味する。名称に関係なく、朝鮮人民軍陸海空軍のみならず、朝鮮人民警備隊、赤い青年近衛隊、労農赤衛隊に対しても最高司令官命令を発動している。
脱北者である崔チュファル上佐等の証言によれば、法的機構ではないことから、参事室、事務局程度で表現できる極少数の実務要員だけいると語り、別途の最高司令部要員はいないという。代わりに、総参謀部作戦局第2処(別名最高司令部処)が実質的な最高司令部実務機構の役割を遂行するという。
最終更新日:2003/07/11